野ブタ。をプロデュース 白岩玄
大学に入ったとき、何かの賞の候補になったということで新聞にでていたので
購入して読んだ本
ものすごくリアルに学校生活を描いていて、生きる目標がない日常、いじめ、スクールカースト、幼稚な同級生、未熟な自分、かっこよかったり、またはケンカが強かったり、きれいまたはかわいかったり、部活で活躍していたり、何か目に見えて優れているものがあるかないか
それがすべてで、友情なんてものは存在せず、結局は人は自分自身が一番かわいくて
まわりに流されず生きることは不可能な場所----学校
そんな場所で、かわいい彼女がいて、イケてる友人たちがまわりにいて、スクール
カーストの上にいた主人公
ある日、暗くてデブでコミュ障の転校生がくる
そっこう、いじめの対象になる転校生から助けをもとめられ「プロデュース」をしていくという内容
正直、ほとんどの人はドラマをみていてハッピーエンドの印象があると思います
小説の原作は、学校という、自分を殺して二面性を持たなければ生きていけない
生き抜く力がなければ生きていけない、何の役にも立たない狭いコミュニティにすぎないもの
そんな中に閉じ込められた人間が起こすどろどろした関係のくだらなさを描いていいる
いじめで自殺を選ばざるをえなくなる、体罰で自殺を選ばざるをえなくなる
そんなふうに人を追い込んでいく学校に何の価値があるのか
原作者が意図するしないに関わらず、そんな学校という場の問題が浮き出ているように感じたこの本
おすすめです